RPC-955

雨中の涙が如く

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RPC-955の下層階級部、D-9567に取り付けられたカメラにて撮影。

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登録事象コード: RPC-955

オブジェクトクラス: Gamma-Orange

ハザードタイプ: 集団的, 超次元的, 計測不能, 非物理的, 情報, 不安定性

収容プロトコル: RPC-955が並行世界であることから、今現時点においては完全な収容を行うことはできません。しかしながらRPC-955へと繋がる多数のアクセスポイントの収容は可能であり、現在遂行中です。RPC-955は厳密に言うとRPC-956の亜種ですが、RPC-956の報告書に記載されている収容プロトコルはRPC-955には適用されていません。RPC-955への侵入口は、アクセス者がその生涯で大量のダーク調SFメディアを消費したことがあるかどうかに完全に依存しています。アクセス者が多量のSF作品を見たことがない場合、対象は代わりにRPC-956の内部に出現します。基準を満たした人物がRPC-955へとアクセスした場合、RPC-955内部に駐留する職員は対象を捕縛、尋問した後にRPC-955から強制的に排出させます。

(アクセス者が条件を満たしている場合、)RPC-955には様々な方法でアクセスすることが可能です。以下はアクセス者が行っていた行動のうち、特によく見られるものです。

  • 十分に光量の少ない場所にいた
  • 雨および/または雪が降っている場所にいた
  • 喫煙していた
  • 前述した設定のSFメディアを読んだ/見た

対象人物がこれら行動のうち2つ以上を行っている場合、対象はRPC-955に侵入し、RPC-955-1に指定されます。RPC-955-1個体を捕縛するため、RPC-955内の複数の侵入ポイントに機構職員が駐留しています。

説明: RPC-955は1980年代における、現代文化で言うところの”ダーク近未来”型美学の大量消費によって我々の世界から分離した世界です。RPC-955への侵入口は多くの場合、RPC-955から我々の世界へと交錯可能なオブジェクトによって容易く侵入ポイントとして発見できます。これらのオブジェクトは我々の世界における現代の如何なるテクノロジーや、一般的なオブジェクトとも大きく異なって見え、発見時にはサイト-016へと移送したのち、保管用に低異常存在として分類されます。

RPC-955の世界は現ニューヨークシティの未来版のような形態を取っており、同都市と同名で、既視感あるストリート名と地形を有しています。しかしながら一般的なサイバーパンク・フィクションに匹敵する形で、この世界の技術発展は我々の基底世界のそれを大きく超えています。この技術発展は民間工業および/または軍事利用の分野におけるものに限定され、社会の下層階級に利益をもたらす形ではありません。このためRPC-955の下位中産階級は、その世界の技術発展にも関わらず、基底世界の貧困層に匹敵し得ます。RPC-955の技術の多くは物理的・技術的に有り得ないものであり、加えて社会構造には多数の構造設計と不整合が存在します。例として、RPC-955内で農場が見られたことはなく、都市の終端も確認されたことがありません。RPC-955の住民(RPC-955-2個体に指定)によれば食料は他の都市から輸送されるものの、RPC-955の内部で他の都市は発見されず、存在するのはニューヨークシティのみです。

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住民からは”スペース・エレベーター”と呼ばれる、RPC-955で最も高い構造物から撮影した写真。

RPC-955内で確認された最大の構造物は、RPC-955-2個体によれば高さ35,786キロメートルであり、地球低軌道にまで達しています。一部フロアへのアクセスに必要な金額が、実験職員が妥当な時間内に得るには高額すぎるため、この構造物は完全には探索されきっていません。RPC-955内に信頼できる低レベル職員を恒久的に配置する提案が唱えられましたが、配属されるほど十分な期間に渡り、RPC-955内に滞在することを快諾した職員はいませんでした。

RPC-955の内部には、基底世界の国家や企業にどことなく類似する派閥が多数存在します。そのうち特に注目に値するものはRPC-955-3実例に分類されています。我々の世界でも知られている派閥はRPC-955-3-Aに分類され、未確認のものはRPC-955-3-Bに分類されます。RPC-955-3実例は計3つ記録されており、うち2つは要注意団体にもRPC-953-3-A実例にも区分されていません。唯一記録されているRPC-953-3-A実例はおそらく要注意団体「ニューコープ」であり、過去不明な時点でRPC-955の内部に地盤を確立したようです。

ニューコープ(以下RPC-955-3-Aと呼称)はRPC-955の内部で活動しており、他派閥やいくつかの小規模なストリートギャングに多量の影響を及ぼしています。RPC-953-3-Aはこれら小規模派閥を累積人源、そしてRPC-955内部の他派閥への影響力拡大手段として利用しているのが観察されています。RPC-955-3-AはRPC-955内部の文化史や技術発展に関する数多くの情報を機構職員に提供してきました。この情報は以下で閲覧可能です。彼らはまた、この文書にあるRPC-955に関する情報の多くを職員に提供してきました。これらの情報は、実験で容易く収集できるものではありませんでした。

RPC-955-3-Aの代表部は概ね機構エージェントと協力しており、RPC-955内部にアノマリーが存在しないことを説明するにまで至りました。RPC-955-3-A代表部によれば、RPC-955のタイムラインで構築された機器がアノマリーをほぼ無力化し、タイムラインのACSレベルを1まで引き下げたそうです。この機器の製作者らはRPC-955における機構と同等の存在であると考えられますがこれまで証明はされておらず、疑惑のみとなっています。

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« 警告 »

以下の情報はクリアランスレベル0以上の職員に対して機密解除されています。

通達: RPC-955は”公正中央保護機構”(Righteous Central Protection Authority)として記録されている要注意団体ではなく、当該要注意団体とは如何なる関係も有していません。RPC-955の内部で見られる領域は当該要注意団体の起源であるタイムラインと酷似しているものの、一切の関係もありません。RPC-955内でRCPAの記章が見られた場合は、直ちにGD-01まで報告してください。

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